浴室の塗装のメリットと注意すべき点
ユニットバスの塗装は、浴室塗装のなかでも気をつかう問題です。水回りリフォームを成功させるために、ユニットバスの塗装問題について知っておきましょう。塗装のメリットや業者の選び方にも触れるので参考にしてみてください。
ユニットバスの塗装は、浴室塗装の中でもよく行われている施工です。ここでは、浴室塗装の種類について紹介していきましょう。
ユニットバスの塗装は2種類に大別できます。その1つが再生を目的とする塗装です。色を変更できるほか、キズやヒビ割れを修繕することができるのも特徴で、新品のようなユニットバスに仕上げることが可能です。塗料に使用されるのは、アクリルウレタン樹脂塗料という油性塗料。費用相場が15~20万円前後とお手頃なのも、人気の理由です。
参照元:風呂リフォームのリプロ(https://ofuro.org/2018/07/learn-more-bathcoating/#i-5)
もう1つのユニットバスの塗装は、汚れやカビから守るための施工です。防カビコーティングやクリアコーティングとも呼ばれ、塗料にはフッ素系樹脂やガラス系塗料が使用されます。ユニットバスの表面を透明な膜で覆うことによって、いつでもきれいな状態に保つことができるのです。
汚れがつきにくくなるのと同時に、肌触りがよくなるのもメリットの一つ。ただし、透明なコーティングのみで、色を変えることはできません。既に劣化したユニットバスを再生するには不向きな施工です。費用相場は2~5万円と、再生が目的の塗装よりも手頃になります。
参照元:株式会社バスシステムデザイン研究所(https://bsd.ecobath.com/column/浴槽を新品のように戻し、汚れをつきにくくする/#保護コーティングにかかる費用)
ユニットバスの素材によっても、塗装しやすい塗料の種類が異なります。一般的に塗装がしやすいといわれているのが、FRPと人造大理石の2種類。反対に、塗装しにくい素材といわれているのが、ホーローとステンレスです。
これから水回りリフォームをしようと考えているユニットバスの素材が何であるかによっても、浴室塗装の難易度は変わるため注意が必要です。塗装できないとされているユニットバスの素材としては、ポリや木材があります。
ユニットバスの形態にも種類があり、気をつけておきたいのが3点ユニットバスです。というのも、便器と洗面台には陶器が使用されていて、浴槽と床、壁は別の素材というスタイルが多いためです。
ユニットバス部分には塗装が可能でも、便器と洗面台には塗装が難しく、クリーニングをするか交換するかという選択に迫られます。従って、一部分だけを塗装しても、ユニットバス全体が新品のように生まれ変わるというわけにいかないこともあります。
3点ユニットバスは賃貸に多い形態ですが、そもそも賃貸物件でユニットバスの塗装をするのには許可が必要です。勝手に塗装を行ったことにより、賠償金を請求されるようなことにもなりかねませんので、手をつけないことが無難です。賃貸住宅の場合は、入居時にユニットバスの塗装や入れ替えが行われているはずですから、よほど長い年月入居していない限り、塗装の必要はないでしょう。
ユニットバスの塗装は、浴室塗装としてどのようなメリットを持っているのでしょうか。ここでは、浴室塗装のメリットについて、具体的に紹介していきます。
ユニットバスのリフォームには、入れ替えをするか塗装をするかという2つの手段があります。ユニットバスの入れ替えはかなり大掛かりな工事になりますが、それに比べると塗装は手軽です。入れ替えに比べれば、費用も2分の1から5分の1ほどに節約できます。
費用に大きな差が出る理由は、材料費や人件費、工事費に関係しています。あまり費用をかけられないという場合は、ユニットバスの塗装でリフォームを検討しましょう。ユニットバスの入れ替えは、浴槽そのものを交換する必要が出てきます。人件費も複数人分必要になりますが、塗装であれば浴槽はそのままで作業ができるため、人件費も抑えることが可能です。
ユニットバスは、もともと塗装が施されてから出荷されています。同様の塗装作業をプロが行ってくれるわけですから、ユニットバスの塗装は新品同様に生まれ変わらせる作業といっても過言ではないでしょう。表面を塗り替えることから、良い職人に依頼することができれば、新品のとき以上にキレイになる可能性すらあります。
仕上がりをチェックしたとき、思わず新品に交換したのかと目を疑う人が多いのも、ユニットバスの塗装の特徴です。つまり、新品のユニットバスに入れ替えをするよりも、ユニットバスの塗装をしたほうが節約につながるといえるのです。
ユニットバスの中には、交換したくても入れ替えがしにくい浴槽もあります。例えば、浴室がオリジナルの広さであることから、対応するユニットバスが見つからないといった場合です。また、浴室が外壁に面していて、ユニットバスの入れ替えをするには壁を取り壊さなければならないといった事態も考えられます。
柱やハリが邪魔して、ユニットバスの入れ替え工事ができないという問題が出てくることもあるでしょう。マンションなどでは、このようなケースが多数あります。この場合でも、塗装であればリフォームできることが多いです。
ユニットバスの入れ替え工事には、数日の期間がかかります。平均して、3~5日はかかると見ておいたほうがよく、施工業者によっては、また目的のユニットバスが手に入らない場合なども、さらに期間が延びてしまうでしょう。その点、浴室塗装の場合は1日半~3日程度で施工が完了します。高度な補修が必要な場合などはこの限りではないとしても、ユニットバスの入れ替えよりは基本的に短期間で済むのです。
ユニットバスの塗装で、注意しておくべきポイントを紹介しましょう。
浴室の塗装は入れ替えよりメリットが多いのも事実ですが、逆に塗装よりも入れ替えのほうが適している場合もあります。例えば、浴槽に機能を付けたい場合やサイズを変えたい場合などは、入れ替えが必要です。
高級感を出したいなどのリフォームでも、塗装だけでは不十分な可能性があります。そのほか、排水管から水漏れしている場合やユニットバスにサビが発生している場合、シロアリが発生している場合なども、塗装よりもユニットバスの入れ替えが向いています。
ユニットバスの素材によっては、塗装が不可能なものや限りなくグレーゾーンに近いものがあります。塗装ができない素材は、ポリや木材などです。それらは基本的にはユニットバスに使用されない素材ですが、知識として覚えておいたほうがよいでしょう。ポリや木材は塗料との相性が悪いため、塗装ができません。
塗装が不可能とはいわないまでも、難しい素材がホーローやステンレスです。特に、追い炊きするタイプのホーロー素材は、塗装のリスクが高いです。ステンレスも、塗装をしても剥がれてしまうというトラブルが頻発しています。
ユニットバスの塗装を行う前に、浴室に破損している部分がないかどうかをチェックする必要があります。破損度合によっては、塗装をしても無駄な場合があるためです。そのときは、塗装ではなく入れ替えをしたほうが賢明です。
ユニットバスの一部に、タイルやモルタルを使用している場合があります。タイルもモルタルも、塗装に適しているとはいえません。タイルは陶器ですから塗料が付着しにくく、破損している場合などには余計に悪化してしまう可能性があります。また、せっかく塗装をしても剥がれてしまうのでは意味がありません。
モルタルの場合は、厳密にはユニットバスではありませんが、いずれにしても耐水性に優れた塗装は困難です。普通の塗料を使用するか、パネルを使用するなどの手段を用いることになります。
ユニットバスがどこのメーカーかによって、塗装に影響が出てくることがあります。例えば、壁に防水のコーキングが施してあるユニットバスの場合、水が入り込むスキマがあるため、塗装前に乾燥させる必要があります。乾燥が不十分だと塗装剥がれの原因となるため、注意しましょう。
ユニットバスの塗装をDIYで行うのは、なかなか困難です。良い業者を見つけて施工を依頼するほうが、リフォームに成功するだけでなく、かえって安上がりなことが多いものです。そこで、ここでは良い業者を見分けるポイントについて、紹介しましょう。
まず、浴室再生専門の塗装業者であるかどうかをチェックしましょう。スプレーガンでの塗装を行っているかどうかも重要です。浴室の塗装は、人の肌に触れることを前提とした仕上げをしなければならず、繊細な作業が要求されます。そのため、浴室専門の塗装業者であることが望ましいのです。
最低5~6年のキャリアがあるかどうかも、業者を見分ける目安。塗装に失敗すると、2年ほどで剥がれてきてしまいます。なりたての業者の場合、そのクレームに追われてはじめて、一人前に成長するものです。つまり、5~6年以上のキャリアを持っていれば、一定以上の技術を持って対応できると見てよいでしょう。
保証付きの塗装作業かどうかも、確認しておくとよいでしょう。良い業者であれば、数年の保証を出していることが多いのですが、これは業者の自信の表れです。塗装が剥がれたときに無償でサービスするという保証は、業者にとって痛いサービスのため、保証対応にならないように丁寧に仕事をしてくれる期待が持てます。また、電話対応の仕方によって良い業者かどうかを見分けるのも、一つの手段。どんなに忙しくても、気持ちよく対応してくれる業者のほうが、良心的です。
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