浴室のリフォームが終わるまでの期間は、浴室がユニットバスなら4日前後、従来工法の浴室からリフォームする場合は6日前後が目安です。今回は、一般的な浴室リフォーム工事が始まってから何日で新しいお風呂に入れるようになるのかまとめてみました。
工期が短いユニットバスと時間がかかる在来工法
【ユニットバス】
ユニットバスは、工場で事前に製造された床、壁、天井、バスタブを浴室で組み立てる方法です。ペーパークラフトのキットやプラモデルを組み立てるのと同じで、リフォームにも時間がかかりません。
防水性が高く浴室周辺の壁や床のダメージも少ないので、既存のユニットバスを外して新しいユニットバスを設置すれば工事は完了です。
ホテルやマンション等で利用されており、バリアフリーも導入しやすいため戸建てでも人気があります。
【在来工法】
従来工法とは、日本に古くからある浴室の作り方です。
基礎工事を行って床を作り、壁にタイルを貼り付け、バスタブを置いて浴室を完成させる方法で、ユニットバスが登場するまでは一般的でした。
長年利用された従来工法の浴室は、排水や湿気で周囲の木材や基礎が弱っていることが多く、リフォームの前に基礎工事をやり直さなければなりません。このため、自宅の浴室が従来工法の場合、ユニットバスへのリフォームも、従来工法で浴室を作り直すリフォームも、かなりの時間がかかります。
何日かかる?一般的な浴室リフォームの工事日数
ユニットバスと従来工法、それぞれの状態から浴室リフォームする場合の日数を見ていきましょう。
ユニットバスの内装をリフォーム:最短1日
ユニットバスは壊れていなければ防水性も高く、既存の壁や床の上からシート等を貼って工事することもできるため、壁や床はそのままでバスタブだけを入れ替える、防水シート等を張って内装のデザインを変えたいなど、一部分のリフォームなら最短1日で工事は終わります。
ユニットバスからユニットバスへリフォーム:約4日
天井、床、バスタブまで丸ごと入れ替える場合の工事期間は4日前後です。
- 養生ボードを敷く
- 既存のユニットバスを解体して搬出
- 水道・電気工事
- 新しいユニットバスの搬入と設置
- ドアの据え付けなどの内装工事とクリーニング
1日で作業がどれくらい進むかは工事の日程や職人の動きにもよりますが、だいたい工事開始から3日目には古いユニットバスを外し終わり、新しいユニットバスの設置が始まります。
従来工法の浴室からユニットバスへリフォーム:約6日
従来工法の浴室は、壁や床のサイズが既製品のユニットバスと合わないことが多く、ユニットバスからユニットバスへのリフォームよりも日数が2日ほど長くなります。
ユニットバスからユニットバスへのリフォームの作業工程に加えて下記の作業も必要です。
- 浴室の壁や天井を支える枠組みの作成(主に木材)
- 基礎工事(土間の作成やコンクリートの流し込みなど)
季節によって基礎のコンクリートが固まるまでの時間が変わってしまうため、10日ほどかかることも少なくありません。
リフォームの内容が複雑になれば工期は伸びる
リフォームの内容が増えると工期は長くなります。
今回ご紹介した工期は、あくまでも一般的な浴室リフォームの日数です。デザインの自由度が高い在来工法はもちろん、ユニットバスからユニットバスへのリフォームでも、浴室暖房をつけたり、デザインを大幅に変えたりすれば工期は伸びます。浴室は毎日使う場所なので、リフォームプランを詰め込みすぎないことも大切です。
浴室リフォームの流れ
浴室のリフォームは浴室の構造によって変わるもの。タイル風呂とユニットバス、それぞれの流れについて見ていきます。
- ■タイル風呂の場合
タイル風呂からユニットバスにリフォームをする場合、平均して4~6日程度の期間がかかります。これはユニットバスを設置するためにタイル張りの床や壁を崩して、基礎を作り直す必要があるため。リフォームに必要な期間は見積もり内容やリフォームの範囲によっても変わりますが、最長でも10日前後です。またマンションに住んでいる場合は、リフォーム前に管理会社との話し合いや近隣住民への説明も必要でしょう。具体的な作業内容とスケジュールは次のようになります。
- 1日目:壁や床などの解体、養生シートの設置など
- 2日目:基礎工事、木工事、配線配管工事
- 3日目:お風呂の搬入、断熱工事、配管工事
- 4日目:ユニットバスの組み立て
- 5日目:内装作業、外壁工事
- 6日目:内装工事、電気工事、ドア作成、クリーニング、引き渡し
基本的にはこのような作業工程になりますが、工事の内容や現場の状態、希望などによって詳細は異なります。またリフォーム業者が忙しい時期だと、スケジュール通りに進まないことも。そのため、繁忙期である年末年始などは避けることをおすすめします。スムーズな作業を希望するのであれば、比較的暇になる夏場がねらい目でしょう。トラブルが起こることも想定して、スケジュールには余裕を持たせることが大切です。
- ■ユニットバスの場合
ユニットバスからユニットバスへのリフォームは、タイル風呂をユニットバスに変える場合よりも作業内容が少なく、期間も短いことが多いです。バスタブだけのリフォームでは、作業内容にもよりますが1日で終了するというケースもあります。リフォーム期間は、3~4日程度見ておけば問題ないでしょう。ユニットバスのリフォームの作業内容とスケジュールは次のようになります。
- 1日目:既存のユニットバスの解体、養生シートの設置など
- 2日目:水道・電気工事、新しく取り付けるお風呂の搬入
- 3日目:ユニットバスの取付
- 4日目:内装工事、クリーニング、引き渡し
工事の内容や現場の状態によっては、もう少し長くかかったり、逆に短い期間で済んだりすることもあります。たとえば、ミストサウナをつけたい、浴室暖房を設置したいなどの要望があれば、工事期間はその分長くなるでしょう。短い期間で済むといっても、作業内容が簡単なわけではありません。作業の性質が異なるため、期間が短くなるということです。施工時にトラブルが起こることもあり得るため、スケジュールには余裕を持つようにしましょう。
工事期間中の注意点
- ■工事期間中のお風呂の確保
浴室の工事期間中は、自宅のお風呂を使用することができません。リフォームの内容にもよりますが、1週間程度はお風呂が使えないと考えておいたほうが良いでしょう。お風呂が入れないことはストレスが溜まるもの。リラックスもできないため、近所に銭湯を見つけておくなど、工事期間中のお風呂をどうするかは事前に家族で話し合っておきましょう。
また、工事のスケジュールはしっかり確認しておくことが大事です。施工途中に問題が見つかり、基礎からやり直さなければならなくなったという事例もあります。工事内容や業者によってはスケジュールが延びる場合もあるので注意しましょう。
- ■近隣への対策
リフォーム工事となると、工事の音や業者の出入りなどで近所の人に迷惑をかけることもあります。何も言わずに進めてしまうと、「音がうるさい」などとクレームをつけられるケースも。そのため、工事をする前に近隣にはあいさつをしておきましょう。
また、工事の音は、隣や上下階の部屋だけに響くというものではありません。どの部屋まであいさつをすればいいのか、どのように説明をすればいいのかなどは業者に相談してみるのも手です。基本的には業者さんがあいさつまわりをしてくれますが、自分でも行くのも良いでしょう。あいさつがあるのとないのとでは印象が全く違い、トラブルを防ぐことにもつながるためです。このため近隣へのあいさつは忘れないようにしましょう。
- ■途中でリフォーム内容を変更しない
スケジュール通りにリフォームを進めるためには、途中でリフォーム内容を変更しないことも大事です。工事が進むにつれて「もっとこうしたい、この機能も追加したい」などと思うこともあるでしょう。しかし、リフォーム業者は最初の希望に添った内容で準備やスケジュールを組んでいるため、途中で変更になると工程を組み直さなければならず、工期が延びてしまう可能性が高いです。
工事の期間を短くしたいのであれば、リフォーム途中で内容の変更はしないこと。そのためには、プランを決める段階でどのようなお風呂にしたいかをきちんと考えておくことが大切です。
また契約書を交わす際には、工事が遅れたときの対処も取り決めておきましょう。万が一、工期が遅れたとしても、トラブルにならずに済みます。
浴室リフォーム費用が安いおすすめのリフォーム会社5選はこちら